勢力図が変わる!?巨人、ヤクルトなど4球団が人的補償で”攻防戦” 小関順二が徹底予想〈dot.〉
dot. 12月3日(水)7時8分配信
 シーズンオフの恒例となっているのがFA選手の去就だ。今年は相川亮二(ヤクルト→巨人)、金城龍彦(DeNA→巨人)、成瀬善久(ロッテ→ヤクルト)、大引啓次(日本ハム→ヤクルト)、小谷野栄一(日本ハム→オリックス)の5人がFA権を行使し、球団を移った。

 FA選手を獲得した球団は、獲得した選手が所属していた前球団に「金額による補償」、あるいは「人的補償」をしなければならない。14年はFA権を取得した大竹寛を巨人が獲得し、大竹が所属していた広島は人的補償で巨人から一岡竜司を獲得した。この一岡が中継ぎとしてシーズン前半に活躍し、広島躍進の象徴的存在になったことは記憶に新しい。

 人的補償が発生する可能性があるのは、獲得した選手の年俸が旧球団の中で1~3位(Aランク)と4~10位(Bランク)の場合に限られる。つまり、金城と小谷野は前球団での年俸が11位以下だったので人的補償の対象にならない、ということだ。

 FA選手を獲得した球団は人的補償で主力が指名されないよう、28人をプロテクト(保護)できる。この28人の選定が難しい。ベテランや故障持ちの選手はプロテクトしなくても相手球団が獲得しないだろう、と思っているとそんなことはない。過去には次のような選手が人的補償で移籍している。

 06年 工藤公康/巨人→横浜(横浜・門倉健の人的補償)
 07年 福地寿樹/西武→ヤクルト(ヤクルト・石井一久の人的補償)
 12年 馬原孝浩/ソフトバンク→オリックス(オリックス・寺原隼人の人的補償)
 13年 一岡竜司/巨人→広島(広島・大竹寛の人的補償)

(※年はその年のシーズンオフを示す。移籍が発表された時期は、工藤が07年1月、福地が07年12月、馬原が13年1月、一岡が14年1月)

 工藤は当時43歳という年齢、馬原は右肩の故障が在籍球団にとっては「指名されないだろう」という目くらましになった。そういう駆け引きが、今年は相川をめぐって巨人とヤクルト、成瀬と大引をめぐってヤクルトとロッテ、日本ハムの間で行われる。

 巨人とヤクルトのプロテクト28人はどのような顔ぶれになるのか。そして、ヤクルト、ロッテ、日本ハムは人的補償で誰を獲得しようとしているのか。予想してみよう。

■巨人のプロテクト28人予想
 投手……久保裕也、澤村拓一、杉内俊哉、大竹寛、菅野智之、高木京介、内海哲也、西村健太朗、宮國椋丞、青木高広、山口鉄也、小山雄輝、笠原将生、田口麗斗
 野手……阿部慎之助、小林誠司、坂本勇人、片岡治大、中井大介、村田修一、鈴木尚広、長野久義、亀井義行、松本哲也、高橋由伸、橋本到、大田泰示、矢野謙次

■ヤクルトのプロテクト28人予想

 投手……石山泰稚、秋吉亮、村中恭兵、木谷良平、杉浦稔大、松岡健一、石川雅規、館山昌平、山本哲哉、久古健太郎、古野正人、七條祐樹、岩橋慶侍、赤川克紀、小川泰弘、中澤雅人、徳山武陽、八木亮祐

 野手……田中雅彦、西田明央、中村悠平、川端慎吾、武内晋一、森岡良介、山田哲人、谷内亮太、畠山和洋、雄平

 巨人が投手と野手14人ずつになったのに対し、ヤクルトは投手18人、野手10人になった。巨人にくらべヤクルトの投手陣は脆弱で、「これ以上いなくなったら大変だ」という思いを勘案したからだ。

 またヤクルトから人的補償で選手を指名できるロッテと日本ハムは外野手の層が厚いので、必要以上に外野手をプロテクトする必要はないと考え雄平1人にした。

 その代わり捕手は、相川が抜けることを考えて、田中雅、西田、中村をプロテクトした。こういうプロテクトなら、日本ハムとロッテは、ヤクルトから人的保障で、次の選手たちを獲得するかもしれない。

<ヤクルトの人的補償候補>
 由規、平井諒、西浦直亨、田中浩康、三輪正義、比屋根渉、飯原誉士、上田剛史、松井淳

 両チームとも外野手は余っているので比屋根以下の4人は獲得しないだろう。投手の由規、平井は故障持ちなので食指を伸ばしづらい、となると内野手の西浦、田中浩、三輪あたりが候補になりそうだ。

 日本ハムは大引、小谷野がFA権を行使して移籍しているので内野手が手薄になっている。プロテクトされていなければ西浦、田中浩は魅力がある。ロッテの場合はほしいのがあくまでも投手なので、このメンバーなら人的補償はしないと考える。

 もう1チーム、FA移籍した相川の人的補償で巨人から選手を獲得できるヤクルトはどうだろう。巨人にはプロテクトを外れても好選手が多そうなので獲りではある。予想したプロテクト以外では次の選手たちが人的補償の候補になる。

<巨人の人的補償候補>
 香月良太、福田聡志、松本竜也、今村信貴、江柄子裕樹、實松一成、加藤健、河野元貴、鬼屋敷正人、寺内崇幸、藤村大介、井端弘和、立岡宗一郎

 ヤクルトの弱点は投手なので香月以下の5人は魅力がある。若手を育てる余裕はないので香月、福田、江柄子が標的になりそうだ。

(スポーツライター・小関順二)

こんにちは、yabby。です。
先日こんな記事がweb上にアップされましたが、突っ込みどころが多くてなんだかなぁ。当初は人的補償候補の中に川島慶三が入っていたらしく失笑を買っていました。
それとどうでもいいことですが、背番号順に並んでるように見えて微妙にズレてる選手がちらほら見受けられるのは何か意図でもあるんでしょうか。

せっかくなのでこの記事に突っ込みを入れつつ、私的プロテクト名簿&人的補償指名予想をしてみたいと思います。
以下、ジャイアンツファンでもファイターズファンでもマリーンズファンでもない人物の発言なんで、認識のズレなどあっても許してくださいね、と予防線を張っておきます。私はこの方みたいにスポーツ批評で飯食ってるわけじゃありませんので。

さて、まずは自分のテリトリーであるスワローズから。

#小関氏がプロテクトした選手/投手
まず赤川はないですね。赤川は先発タイプだと思うのですが、順当に行けば来季のローテは小川・石川・成瀬・八木までが確定、石山もかなり濃厚。
残り1枠を村中・杉浦・古野・徳山・木谷あたりで争いつつ、由規・館山の復帰を待つ格好になると思います。
現状の評価では、赤川の立ち位置は先発候補10番手ぐらい。左投げであることもあまりアピールポイントにならなさそうです。
先発よりリリーフを厚くプロテクトしたい都合もあるので、赤川は外れる公算大だと思います。木谷まで外してしまっていいかも。

リリーフでは久古が微妙。左のワンポイント系では岩橋が一番手、加えてもう2枚ぐらいはプロテクトしたい感じです。
江村か久古かといったところですが、自分としては江村を推します。特に弟がいるマリーンズは狙ってきそうですね。もう一人は後述。

#小関氏がプロテクトしなかった選手/投手
絶対ありえないのが由規。そもそも自分で「ベテランや故障持ちの選手はプロテクトしなくても相手球団が獲得しないだろう、と思っているとそんなことはない」と書いてるじゃないか、と思うんですが。
平井レベルだと故障を嫌って獲らないこともあるでしょうが、由規なら多少リスクを負ってでも獲る価値はあると思います。
名簿を受け取る側のファイターズとマリーンズに、由規とともに高校BIG3と呼ばれた中田と唐川がいるのは奇縁ですねぇ。
もしプロテクトしなければどっちも欲しがるはずですが、特に成瀬を失ったマリーンズが行きそう。
ファイターズはルール上かぶったら負けなので自重するかもしれませんが、それならファイターズに対してだけ由規をプロテクトしない手もありですかね?
失敗した時のリスクがでかすぎるので、やらない方が賢明でしょうか。

そしてもう一人、高卒で来季2年目の児山。球速はそこまで速くありませんがタイミングが取りづらく、秋季キャンプでは奪三振ラッシュで注目を集めました。岩橋に続く左のワンポイント要員としてプロテクトしたいと思います。

#小関氏がプロテクトした選手/野手
こちらでは武内ですね。伸び悩むにも程があり、いい加減我慢の限界です。
武内と言えば一塁守備のうまさがセールスポイントですが、実は畠山もセの一塁手で今季守備率トップ。守備固めは特にいらないですね。
何かしら大化けしない限り、プロテクトする意味は薄いように思います。

一方、田中雅彦のプロテクトは残念ながら同意。特にファイターズからすると、大野のバックアップと内野の控えを同時に補強できる好手になりそうです。
相川が抜けたスワローズにとっては、ベテラン捕手は貴重。田中雅が抜けると最年長が星野と藤井、次いで中村というのは不安が残ります。
田中雅を外すなら、それなりの手当てが必要ですね。もしかしたらその手はすでに打ってあるのかもしれません。
そういえば今季戦力外になったベテラン捕手で、続報が出ていない選手が2人ほどいますね。しかも片方はトライアウトへの参加すらしていません。
何か匂うなぁ… 勘違いだったら赤っ恥ですけど。

#小関氏がプロテクトしなかった選手/野手
田中浩康をプロテクトするかどうかは微妙ですね。スワローズに残っても二塁は無理でしょうからコンバートを模索することになります。
獲るならファイターズの方だと思います。小谷野が抜けた三塁は新外国人のレアード、遊撃は近藤のコンバートで賄う予定のように見えます。田中浩康を獲得した場合は一塁レアード、二塁田中浩、三塁近藤、遊撃中島という布陣ですかね。
田中賢介との交渉結果次第では、十分ありえるようにも思います。

一方、西浦は確実にプロテクトしたいところ。大引も来季31歳ですので、その次のレギュラー候補たりえます。もちろん来季すぐに奪取してもらっても全然構いません。

あと個人的には、三輪を押さえたいところです。内外野に加え緊急時には捕手までこなし、代打にバントに代走に守備固めと何でもござれのスーパーサブ。いじられ役でベンチのムードメーカーでもある貴重な存在です。
今季は出場機会に恵まれませんでしたが、故障者多発で余裕がなかったためだと思います。三輪がきちんと活躍できるようなら、チーム状態も上向いているはず。

以上を元に作った、私的スワローズプロテクト名簿はこちら。
 投手……由規、石山泰稚、秋吉亮、村中恭兵、杉浦稔大、石川雅規、山本哲哉、松岡健一、館山昌平、小川泰弘、古野正人、七條祐樹、江村将也、岩橋慶侍、中澤雅人、児山祐斗、徳山武陽、八木亮祐

 野手……西田明央、中村悠平、西浦直亨、川端慎吾、森岡良介、山田哲人、畠山和洋、谷内亮太、三輪正義、雄平

「手当て」がなされている前提で、あえて田中雅彦は外してみました。
もし田中雅彦をプロテクトするなら、代わりに外れるのは松岡かなぁ。
実績はありますが成績は下降線、右投手なので両球団とも特に急いで補強することはないだろうという読みですがいかがでしょうか。

いい加減睡魔に負けそうなので、ジャイアンツ編およびファイターズとマリーンズの指名予想編は後日に譲ります。じゃ、また。

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